こもれび日記

怖がりの根源

何度も言いますが、私は怖がりです。 どうしてこんなに怖がりになったのか、記憶をたどってみました。 幼少期、近所に住んでいた父の実家によく遊びに行っていましたが、その家は茅葺屋根で大きな土間がある、古い建物でした。中は薄暗くて、何がいてもおかしくない雰囲気があります。 ある日、土間の上がり口に、従姉のものと思われる漫画の単行本が置いてありました。忘れもしない「ねこ目の少女」というその本には、内容を想像するに十分な、猫の目をしたこわーい少女の絵が描いてありました。 「怖いもの見たさ」でページをめくっていくと、そこには言葉にできないような恐怖の世界がありました。 …それからというもの、私は夜になると、トイレにもお風呂にも、自分の部屋にさえ一人で行くことができなくなってしまいました。とにかく怖い。何が怖いのかわからないけど、むちゃくちゃ怖い。 そんなわけで、先日、私の怖がりの元凶となった「ねこ目の少女」をネットで検索してみました。……すると、衝撃的な事実が。 その漫画の作者は、あの<模図かずお>だったのです。 そうです。あんな怖いものを描くとは思えないような、紅白幕のような服を着て、奇抜な色の家を建てて地元から訴えられたりした、かなり変わったご陽気ものです。 ついでに<模図かずお>も検索してみました。 変な服を着て、歌い踊っていました。 …この人に、幼な心に恐怖心を植えつけられて、怖がり人生まっしぐらだったわけね… ものすごく虚しくなりました。   ☆なかまち☆

2013年6月19日