お茶目なおじいちゃん先生
お盆休み明けの金曜日、私はいつになく絶不調でした。体がだるく重く、どうしようもありません。
「明日、病院に行こう。」と思いながら、何とか業務を終え、家に帰り着くと、先日の健康診断の結果が届いていました。ほとんどがA判定なのですが、貧血と視力に所見がありました。
そうか‥。この不調は鉄分不足による貧血症状か‥。 納得。
翌日、循環器内科を専門とする病院に行ってみました。初めてかかる病院です。名前を呼ばれて診察室に入ると、老医師が座っていました。息子に代を譲った、元院長先生のようです。
「今日はどうしたの?」 『体がすごくだるいんです。』 「どれ‥(目の粘膜確認と聴診器を当てる) あー、大したことねえな。」 「で、アンタ、仕事してるの?」 『はい。フルタイムで事務職を。』 「仕事行きたくなくてだるいんじゃねえの?(笑)」 『いえいえ、そんなことないですよ。(笑) 健康診断の結果を持ってきたんですけど、貧血が出てて‥』 「どれ‥(検査の数値を見て) なあんだよ~!こんだけあれば十分だよ~。薬飲むまでもない。ヒジキ煮て食っときゃ良くなるよ~。(笑)」 『(笑)あと、最近、すごく足がむくむんです。』 「どれ‥(私の向う脛を押して)なあんだよ~。こんなの全然むくんでないよ~。夕方になりゃ誰だってむくむんだよ~。(自分の向う脛を押して)ほれ、俺の方がすごいぜ(笑)」 『‥あ、ほんとだ。(笑)』 『あと、ずいぶん前から、下肢静脈瘤があるんですよね‥。』 「どれ‥。あー、こりゃ、手術して取っちまった方がいいね。」 『放っとくと、何か体調に影響が出たりしますか?』 「そんなのねえよ~。ただ、夏に短パンはけねえじゃん。」 『‥短パン、はきませんけどねー。(笑)』 「ま、アンタ、文句なしの健康体だよ。もっと自分の体に自信持ちなよ。はっはっはー」 『そうですかねー。あははー。』
‥というわけで、お墨付きだけもらって帰ってきました。
何ていうんでしょうか、不思議な魅力のあるおじいちゃん先生で、乱暴なことを言われているようでも、全然いやな感じを受けないんです。茶目っ気たっぷりの口調と表情のせいでしょうか。仁徳でしょうか。
帰る時には、重かった体が、少し軽くなったような気がしました。
自称、『素直なアラ50』の私は、言われた通りヒジキを買って帰り、鉄分のサプリメントを補充して、今日はすっかり元気になりましたよ。先生、ありがとうございます!!
()()() なかまち ()()()
2013年8月20日